コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
本稿では首都圏で開催された、コスプレも楽しめる大型イベントをプレーバック。幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された、世界最大規模のガレージキットの祭典として知られるイベント「ワンダーフェスティバル2026[冬](ワンフェス)」に参加していた、新旧ゲーム関連のキャラクターに扮するコスプレーヤーたちを紹介する。
「ワンフェス」は、プロ・アマチュアを問わず誰でもフィギュアや模型といった造形物を出展・販売できる催しとして、毎年2月と7月に開催される、多くのサブカルファンから親しまれている大型イベント。
この折の「ワンフェス2026[冬]」では、円谷プロダクションの「ウルトラマン」シリーズの60周年を記念した「ウルトラ怪獣ワンフェス」という企画が実施され、こちらも大盛況。ウルトラマンや怪獣たちの立体物の展示のほか、ウルトラヒーローショーやキャストによるトークショーなども行われ、いずれも好評を博していた。
ゲームメーカー「ニトロプラス」のイメージキャラクター・すーぱーそに子のバニーバージョンのコスプレで参加していた杏野ゆりかさんは、全身の装飾を格好よく見せることに注力したという。
「着用時にストッキングの網目がキレイに見えるよう、いろいろ試しました。撮影中に腕や足のベルトがズレると格好悪いので、落ちにくくなるように各装飾をゴムで制作したのも、今回のコスプレでこだわったポイントです」
「ブラウンダスト2」の神聖ユースティアに扮するきなこもちさんは、いつも以上に衣装制作に注力したそうで、特に翼の造形にはこだわりが詰まっていると話す。
「今回は衣装制作を頑張りました。既製品をリメークしたり、型紙から作成して作ったパーツもあります。そのなかでも特に気合を入れて作ったのが背中の翼です。黄色い羽根が市販では売っていなかったため、黄色の押し入れ収納マットを羽根の形に切り出し、一枚一枚貼り付けました。初めて作ったこともあり、制作に数日かかりましたが、完成した翼の形を見て感動を覚えました。そのほかにも、腕や腰のパーツなどを作り、全部のパーツが完成したのはイベント前日の夜中でした。当日コスプレした自分の姿を見て、翼以外の部分もちゃんと形にできた達成感があり、たいへん満足しています」
「Fate/Grand Order」のリリスに扮する蟹nyanさんは、万全の状態でイベントに参加したものの、思わぬトラブルに見舞われたという。
「当日は雪が降ったり、せっかく用意した武器が破損したり、タトゥーシールがうまく貼れなかったり…と、トラブル続きでした。もっとクオリティーを高めて再挑戦したいです!」
同じく「Fate/Grand Order」のカーマに扮して参加していたサリエさんは、衣装からウイッグ、全身の装飾まで、色味を忠実に再現することにこだわったと話す。
「今回は衣装、ウイッグ、アクセサリー、そのほかにも手袋などの装飾品も含め、すべて自作で用意しました。髪飾りはレジンで制作して、グラデーションが表裏どちらも映えるように仕上げています。衣装は4種類の生地を重ねてから着色して、裾にかけてグラデーションになるようにしているのがこだわりです。元のデザインの彩色が素晴らしい衣装なので、それらをうまくまとめられるよう、色使いには細心の注意を払って制作にあたりました」
取材・文:ソムタム田井



