コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
本稿では、世界最大規模の同人誌即売会として知られる大型イベント「コミックマーケット106(コミケ)」に参加していた、「その着せ替え人形は恋をする」の喜多川海夢に扮(ふん)する絢子お姉さんと瀬戸みるかさん、「2.5次元の誘惑(リリサ)」の橘美花莉に扮するるとさんを紹介する。
8月16、17日の2日間で約25万人が来場するなど大盛り上がりとなった「コミケ106」は、屋外に設けられたコスプレエリアも盛況で、こちらにも大勢のコスプレファンが集結。その中でも印象的だったのが、“コスプレ”が題材のラブコメアニメのキャラクターに扮したコスプレーヤーたち。
水着衣装の喜多川海夢に扮する絢子お姉さんは、体づくりに加え、前髪やネイルを忠実に再現することにもこだわったという。
「海夢ちゃんが実際に存在していたら、こんな感じになるんじゃないか……ということを意識して。海夢ちゃんのスタイルをリアルに再現するつもりで、体づくりをがんばりました。ウイッグカットでは前髪のギャル感にこだわったり、ネイルは色味だけでなく長さも忠実に再現したりして、私の中の“理想の海夢ちゃん”を表現してみました」
“黒江雫のコスプレをした喜多川海夢”に扮する瀬戸みるかさんは、こだわりの詰まったアイメークに注目してほしいと話す。
「今回のコスプレでは、アニメや原作コミックと照らし合わせながら、全身のディテールを忠実に再現することにこだわりました。つけまつげで目尻を強調したり、アイシャドウに赤を使ったり、チークを目のすぐ下に入れたり……と、メークには特に力を入れてキャラの雰囲気を再現したつもりなので、注目していただけるとうれしいです」
特徴的な衣装に関しては、フリルのボリューム感にこだわった模様。
「袖のフリルは、最初に用意したものだとちょっとボリュームが足りなかったので、ここだけ別にパーツを作成して。それを組み合わせてこちらの形に仕上げました。乳袋も頑張ってモリモリにしたので、じっくり見てください!」
橘美花莉に扮するるとさんは、バニー衣装を格好よく着こなすために仕上げてきた脚がお気に入りだという。
「キャラクターのイメージを大事にしつつ、バニー衣装が映えるように。脚をキレイに見せることを念頭に置いて減量を頑張りました」
取材・文:ソムタム田井




